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【TVLab考】「小田急ロマンスカーCMに見る“地域ブランド化”のコツ」

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   ♪あなたはいまどの空を見ているの・・・

この歌いだしで始まるのは、小田急電鉄の箱根観光キャンペーン『きょう、ロマンスカーで』。
2002年夏からスタートして今年でちょうど10周年を迎える、息の長いシリーズに成長しました。
開始当初から変わらないテーマ曲『ロマンスをもう一度』も色褪せることなく、これまで様々な
アーティストに歌い継がれてきました。
さて、どのような方々が歌われてきたのでしょうか。調べてみました。


所謂メジャーな歌い手さんではなく、吟味して選ばれたであろう通好みな顔ぶれ。
2007年の夏に作曲者でもある葛谷葉子さんが再び登場されているのは、
ロマンスカー誕生50周年にちなんでのこと。
個人的には2003年の畠山美由紀さん、2006年のアン・サリーさんの歌声とアレンジが好み。
あなたはどれがお気に入り?ってここでお聴かせ出来ないのが残念・・・。

ところで。
このシリーズCMを通して見聴きしているうちに研究員MoT、ある法則に気がつきました。
それは、、、

  ■歌い手やアレンジが変わるものの、楽曲自体は不変
  ■四季を通じて美しい映像で綴られる多くの歴史的な名所、旧跡などの存在
  ■鉄道会社のCMであるにも関わらず、鉄道の露出は最小限

・・・もうお分かりでしょう。
この法則にのっとっているもうひとつの鉄道会社のCMの存在。。。
そうです、西の御大・JR東海の『そうだ 京都、行こう。』キャンペーン。
というわけで西の雄と東の雄、それぞれのCMを比較してみました。


どうでしょう?
「そうだ 京都、行こう」はすでに足かけ19年。
共通項が多いものの、小田急電鉄のいわゆる“二番煎じ”感は皆無ですよね。
両社とも著名人で人目を引くのではなく、あくまで目的地である旅先の美しい映像で勝負。
(※JR東海の長塚京三さんはあくまでナレーション。)
そしてここがいちばん重要なポイントかと思われる、キャンペーン開始時からの『ブレない軸』。

私が感じた上記の『3つの法則』を押さえて(?)京の都のブランド化に成功したJR東海は、
『うまし うるわし 奈良』(2006年~)で奈良のブランド化にも見事成功しています。
ということは、、、、この『3つの法則』を押さえつつ、軸足さえブレずに
それぞれの地域の特色を織り込めば、、、第4、第5の『箱根』『京都』がきっと生まれる。
(…と、今回の【TVLab考】では勝手ながら結論付けさせていただきマス。)

意外と簡単なことのようで、実は難しい「地域ブランド化」。
むろん、CMなのですから、とかく数値で目に見えた効果を追い求めたくなりがち。
しかし今回の東西両社を見ても分かるように、一時の観光客の増減を追うのではなく、
長い目をもつクライアントである鉄道会社、そして各自治体との相互理解無くして、
ブランド化成功は有り得ないのでしょう(逆に言えばココの関係がうまく噛み合っているからこそ、長いレンジのシリーズ化に繋がったのでしょうね)。
その意味で、シリーズに携われている広告屋さんはきっと幸せだろうなぁと感じました。

『きょう、ロマンスカーで。』『そうだ 京都、行こう。』の今後の展開、
そしてこの『箱根』『京都』に次ぐ新たな観光地ブランドの誕生に期待しましょう。


◆きょう、ロマンスカーで(小田急電鉄)
romancecar.jp

◆そうだ 京都、行こう。(東海旅客鉄道)
souda-kyoto.jp